2013年9月アーカイブ

 

こんにちは、新海です。

ツヌナ村での活動が始まり一ヶ月が経ちましたが、栄養センターにおける食事提供や問診、学校巡回、身体測定、周辺の村への物資供給、保健所との連携、首都での会議参加など様々な取組みに携わらせて頂いています。

その中でも、③カスティージョ・コルドバ財団の回で紹介したように、プロジェクトの柱となる2つのプログラムを具体的に紹介したいと思います。

 

・学校における食事提供プログラム(PAE:Programa de Alimentación Escolar)

グアテマラでは、“学校給食”は定着しておらず、朝にatol(アトル)と呼ばれるお米やトウモロコシで作る温かい飲み物を提供している学校が大半です。昨年から始まった「アンブレゼロ政策(空腹ゼロ政策)」に伴い、政府より学校へ一人2.8Q/日(約35円)が支給されるようになり、1~2週間に一度は食事を提供するよう呼びかけています。

写真:アトル

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ツヌナ村では、カスティージョコルドバ財団の支援により毎日食事を提供する取組みを始めました。

そこで私は、食事メニューの見直しや改善、料理の指導を行っています。持続可能な取り組みとなるよう、母親たちに当番制で作ってもらっています。財団の支援により、調理場を改築したのですが、煙がこもってしまい良い環境とは言えない中ですが、母親たちは献身的に働いています。

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 ・1000日間プログラム(1,000DIAS 特に栄養が必要な時期である、妊娠から生まれて2才の誕生日を迎えるまでのおよそ1000日間に焦点を当てた、乳幼児と母親への栄養補給と教育訓練) 

 財団が設立した栄養センターにて、5歳未満の子供とその母親たちに向けた食事提供を行っています。プロジェクトに賛同してくれた母親たちに協力してもらい、調理当番、掃除当番を決め日替わりで母親たちに自主性を持って作ってもらっています。ここでも、財団の栄養士と協力して、食事メニューの提案や料理の指導を行っています。

 

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普段はトルティーヤやパンなど炭水化物だけに偏りがちな食事ですが、ここでの食事は沢山の野菜とタンパク源がとれるよう計算して提供しています。魚や肉は手に入りづらく高価でもあるので、タンパク源はプロテマスという自社の大豆製品でまかなっています。

子供たちが残さず食べているのを見ると、とても嬉しく感じるとともに安心します。母親たちもバランスの取れた食事を作りながら学んでくれています。

上記はプロジェクトのほんの一部ですが、慢性栄養失調児ゼロという目標を持って日々試行錯誤しながら奮闘しています。

 

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☆ひとことスペイン語

Tengo hambre.(テンゴアンブレ)=お腹すいた。

 

④栄養失調の種類

こんにちは、新海です。

先日、首都グアテマラシティへの出張があり緊張感がありましたが、雨上がりにうっすら虹が出ているのを見てほっこりしました。

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 日本では残暑が厳しい中だと思いますが、みなさまお元気にお過ごしでしょうか。

台風が近づいているようなので、くれぐれも外出時には気を付けてくださいね。

 

さて本日は、栄養失調の種類についてお話したいと思います。

栄養失調には大きく分けて、急性栄養失調 慢性栄養失調 があります。

 

急性栄養失調絶対的な食糧不足により起こるもので、テレビ等で見られるアフリカの飢餓の子どもたちを想像して頂くとわかりやすいかと思います。

 

一方で、慢性栄養失調は、栄養素のバランス不均衡により引き起こされるもので、急性栄養失調と比べると元気に見えますが、WHOが発行している成長曲線を下回る成長を辿り、年齢の割に成長が遅れている状態にあります。

(写真上段:グアテマラの子供 下段:アメリカへ養子に行ったグアテマラ人の子供)

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(水色の線が成長曲線の平均を示しています。)

慢性栄養失調になると、脳の発達が遅れ、勉強への集中力も落ち、学校教育についていけない子供が増えます。学校を中退してしまい、家で働き、貧しい暮らしをしながら家族を持ち・・・という悪循環を生みだしてしまいます。高等教育を受けていない家庭で育っているので、教育の優先順位が低いこともあります。

(栄養失調について更に詳しく知りたい方こちら:栄養失調ガイド(入門編):国境なき医師団

 

ここツヌナ村での問題は、慢性栄養失調です。

慢性栄養失調の原因は、概して貧困からきていると言われています。

また、貧困を生み出しているのは、厳しい地理的条件が背景にあると痛感しています。

アティトラン湖の周りの村は山の斜面に位置するので、人の行き来が難しいことから経済も発展しづらく、物の供給も厳しい状態にあります。私たち財団は、自社の製品を供給しながら学校を巡回して子供たちの成長を見ています。

 

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沢山伝えたいことがありますが、慢性栄養失調の特徴についてご理解いただけたところで、次回以降に更なるグアテマラが抱える問題や日々の活動についてお伝えしたいと思います。

 

ひとことスペイン語☆

Ánimo!(アニモ)=がんばれ!

 

こんにちは、新海です。日本では食欲の秋ですね。

すっかりグアテマラの食事に馴染み、フリーホレス(グアテマラの食事参照を食べないと落ち着かない私ですが、やはり、旬の秋刀魚が恋しいです。

 

さて、本日は私が所属している財団と運営している会社を紹介したいと思います。

 

青年海外協力隊の活動分野は、保健・医療、農林水産、人的資源などの7分野からなり、100以上の職種があります。

過去延べ80を超える国々に派遣されており、活動内容も所属団体も様々です。

 

そのような中で、わたしはグアテマラのビール会社Gallo(ガジョ)が設立したカスティージョコルドバ財団に所属しています。

Gallo(ガジョ)は、モンドセレクションにも選ばれ、国を代表するグアテマラ人が誇る会社です。

 

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系列会社に、食品を扱うAlimentos Maravilla(アリメントス マラビジャ)会社があり、栄養補助食品等も扱っています。

イメージしていた“開発途上国”とはかけ離れた、立派な建物や豊富な製品に驚きました!! 

 

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会社の125周年ということもあり、昨年より4ヵ年計画で、ツヌナ村発展プロジェクトを始めました。

その中で、栄養に関するプログラムは、大きく2つの内容で構成されています。

 

学校における食事提供プログラム (PAE=Programa de Alimentación Escolar

1,000日間プログラム (1,000DIAS:特に栄養が必要な時期である、妊娠から生まれて2才の誕生日を迎えるまでのおよそ1,000日間に焦点を当てた、乳幼児と母親への栄養補給と教育訓練

 

今年の5月にツヌナ村に栄養センターを設立し、授乳婦や乳幼児に食事提供の支援を開始しました。

また、職業訓練ということで、パン講習なども行っています。

 

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 財団に所属されて驚いたことは、会社にはグアテマラ人の栄養士が3人も在籍しており、アメリカやスペインなど海外でも研修を受けてきたエリート揃いだということです。この会社で働いている人々はグアテマラでも上流階級に属している人々だと思います。彼女達が行く首都のレストランの物価は、日本と変わらないことにも驚きました。

 

 彼女達は、基本的に首都の本社で勤務しているので、わたしの役割は、ツヌナ村の学校における食事提供や、栄養センターがうまく機能するよう、村のリーダーや母親達、学校や保健所等と協力しながら、持続可能な仕組みづくりを行っていくことです。

 想像以上に設備も整っているきれいなセンターなので、最大限に活用できるよう、徐々に様々な提案を行っていきたいと思います。

 衛生面や栄養教育など、伝えたいことは山積みだと感じていますが、まずは村の文化や生き方を尊重し、村の人々と同じような暮らしをしながら、様々なことを感じたいと思います。

 

 首都での贅沢な生活と村での質素な生活。

 このような貧富の差が共存しながら、自国の会社が村の貧困を救うために活動していることを知り、まさに開発“途上”中だと実感しております。

 財団の同僚と村の住民の価値観や感覚の違いの大きさに、戸惑いを感じることもありますが、両者を理解しながら、外国人のわたしだからこそできることを見つけ、パイプ役となることを目標に、日々前進したいと感じています。

 

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 同僚の美人栄養士2人です。 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆ひとことスペイン語

Rico! (リコ)= おいしい!

 

 

②グアテマラの食事

こんにちは、新海です。

異国の地、グアテマラから現地の様子をお伝えします。

 

東京は猛暑が続いているようですが、みなさま体調はいかがでしょうか。

グアテマラは雨季なので、雨の日が続いています。

昼間はからっと暑いのに、夕方から土砂降りという日が続きます。

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さて、グアテマラでの栄養失調改善に携わりたいと強く思っていた私ですが、

ここに来るまで、現地の人々が普段どのようなものを食べているのか、

どんな食材が手に入るのか、具体的に想像できておりませんでした。

 

そこで本日、第二回目は、グアテマラの代表料理をお伝えします。

 

主食はトルティーヤと呼ばれるとうもろこし粉で作った薄いパンのようなものです。

日本におけるお米と同じ位置づけで、1日3食トルティーヤを食べる家庭も多いようです。

 

◆トルティーヤ・・・とうもろこしの粉に水を混ぜて、薄くして焼いたもの。とうもろこしの種類により、白色、黄色、黒色の3種類がある。写真は黄色。

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◆チュチート・・・とうもろこしの粉に、水とバター、塩を混ぜた生地で、チキントマトソースを包んだ後、とうもろこしの葉で包んで蒸したもの。

 

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◆タマル・・・とうもろこしの粉を練って、鶏肉や野菜をトマトソースで煮込んだものをくるみ、バナナの葉に包んで蒸したもの。

 

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◆タマルデフリーホレス・・・とうもろこしの粉を練った生地に、蒸した豆を混ぜてバナナの葉に包んで蒸した料理。

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◆フリーホレス・・・インゲンマメの一種(黒色、赤色が主)を使った料理。乾燥豆を蒸してペースト状にしたものが一般的な家庭で食べられているが、レストラン等では、豆粒を残して肉などと共に煮込んでスープにしたものなども食べられる。レトルトの缶詰も売られている。

 

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右下の黒いペースト状のものがフリーホレス

右上はトルティーヤ(黒) 

左は卵とトマトの炒め物

 

 

 

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以上からわかるように、とうもろこしの粉を使った料理が主となっています。

 

 

 

グアテマラの食事は、基本的に1日3食と日本と同じですが、昼食がメインです。学校は半日で終わるので、子供は昼食を家で食べます。働いている人も、昼食時に一度家に帰る人が多いようです。一方で、朝はシリアルやパンとフルーツ、夜はトルティーヤ、フリーホレスとスープのみという簡単な食事で済ませることが一般的なようです。

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 トルティーヤは、トウモロコシの粉と水だけでできるので、家庭でも作られていますし、村中にも沢山安く売られている(4~5枚 約15円)ため、これに頼っている家庭が多いようです。

 

 私の感覚では、1回の食事に3~4枚で十分なのですが、村のお母さん方にアンケートをとると、一回の食事で10枚くらい食べているという答えが返ってくることがあります。それも毎食。

 

 お金がある家は、昼食時に肉料理がプラスされるようですが、貧困地域はトルティーヤに偏る食生活となっているように感じます。良質なたんぱく質が不足しているということです。

 

 フリーホレスは、とうもろこしの第一制限アミノ酸であるリジンに富んでいるようなので、少しは補完できていると思われるのですが・・・。

 

 また、野菜をとる習慣に欠けており、ここツヌナ村では、野菜を売っている店がめったにないので、ビタミンやミネラル不足に陥りやすいのだと痛感します。

 

 以上のように、様々な要因が重なり、ここツヌナ村では慢性栄養失調児が非常に多くの割合を占めているようです。

 

 そこで、私の所属している財団が、栄養改善プロジェクトを始めたという経緯があります。

 

 次回以降、私が所属している財団と運営している会社の概要や、そこから感じ取った貧富の差についても紹介したいと思います。

 

 

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母親向けのパンづくり講習会の一枚。

職場仲間と共に。

村の人々はカメラに慣れていないので、自分が写っている写真を撮ってもらうことが困難ですが、元気に活動しています!

 

 

 

 

 

 

 

☆ひとことスペイン語

Gracias!(グラシアス)=ありがとう

Buen Provecho!(ブエン プロベッチョ)=食事中の人、食事後にする挨拶

他の言語に、「いただきます」「ご馳走さま」が存在しないように、日本語には“Buen Peovecho”の代わりになる言葉は存在しませんが、下記のように使われます。

食事をしている人に、Buen Provecho!と言ったり、

食事を終えた人が、Gracias!と言ったら、周りの人はBuen Peovecho!と答えます。 

 

 


管理栄養士 新海麻由

ひとりでも多くの子どもたちに健康と笑顔を届けられますよう、自分にできることを精一杯取り組みます!

赴任地

グアテマラ共和国
ツヌナ村(Tzununa)

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